事由の意味とは?理由との違いや休暇届・退職届での書き方を解説

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事由の意味とは?理由との違いや休暇届・退職届での書き方を解説
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会社で書類を書いているときに事由という欄を見て手が止まってしまった経験はありませんか。普段の会話ではあまり使わない言葉だけに、どう書けば正解なのか迷いますよね。この記事では、事由の意味や読み方といった基本的な知識から、よく似た言葉である理由との違いや使い分けについて詳しく解説します。また、休暇届や欠席届での正しい書き方や、退職届を出す際に知っておくべき一身上の都合という表現、さらには法的な場面で重要になる正当な事由についても触れていきます。具体的な例文も紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

記事のポイント
  • 事由と理由の決定的な違いは客観的な事実に基づいているかどうか
  • ビジネス文書における事由の書き方をシーン別に理解できる
  • 休暇届や退職届で不利にならないための正しい表現がわかる
  • 法的に有効な正当な事由の判断基準を知ることができる
目次

事由の意味や読み方と類語との違い

まずは言葉そのものの意味や、似ている言葉との違いをハッキリさせておきましょう。ここを理解しておくと、書類作成で迷うことがグッと減りますよ。

欠席届などで使う事由の読み方

「事由」の読み方は「じゆう」です。「自由(freedom)」と同じ発音ですが、意味はまったく異なります。会話の中で使うと「どっちのじゆう?」と混乱を招くことがあるため、基本的には書き言葉として使われることが多い言葉ですね。

辞書的な意味をざっくり言うと、事柄が発生した直接的な原因や事実を指します。「事(こと)」は公的な記録や業務、「由(よし)」は物事の起点を意味する漢字です。つまり、単なるきっかけではなく、公的に記録されるべき事実の出発点というニュアンスが含まれているんです。

ちなみに、似た言葉で「事由(じゆう)」と「理由(りゆう)」がありますが、これらは漢字も音も似ているので混同されがちです。次の章で詳しく見ていきましょう。

事由と理由の違いと使い分け

ここが一番のポイントです。「事由」と「理由」、この二つの最大の違いは「主観が含まれるかどうか」にあります。

「理由」は、「なんとなく」「やる気が出なかったから」といった、個人の気持ちや動機を含んでもOKな言葉です。一方、「事由」はあくまで第三者が検証できる客観的な事実でなければなりません。

  • 理由(Reason):「なぜ」に対する答え。「寝坊したから」「行きたくないから」など、主観的な動機も含む。
  • 事由(Grounds/Fact):「どの事実が原因か」。「電車の遅延」「インフルエンザ罹患」など、客観的な事実のみ。

例えば、遅刻をしたときに「寝坊しました」というのは「理由」ですが、遅延証明書を出して認められるのは「電車の遅延」という「事由」です。ビジネスや公的な場では、個人の感情よりも事実(事由)が重視される場面が多いですよ。

事由と原因や事情との違い

「原因」や「事情」とも少しニュアンスが違います。使い分けを整理してみましょう。

まず「原因」ですが、これは「火災の原因」や「故障の原因」のように、悪い結果を引き起こした物理的なきっかけに対して使われることが多いです。対して「事由」は、結果が良いか悪いかに関わらず、手続き上の根拠として使われます。

次に「事情」です。これは「諸事情により」といったように、詳しい事由を言わずに背景を匂わせるクッション言葉として使われることが多いですね。「一身上の都合」に近い、少し曖昧さを残した便利な言葉と言えるかもしれません。

正当な事由とはどのような状態か

法律関係の書類や契約の話になると、「正当な事由(せいとうなじゆう)」という言葉が出てきます。これは、単に「理由がある」というだけでは不十分で、「社会通念上、誰もが納得するだけの客観的な根拠がある」状態を指します。

例えば、アパートの大家さんが入居者に退去を求める場合、「自分が住みたいから」という理由だけでは正当な事由として認められないことがあります。建物の老朽化で倒壊の危険があるといった、誰が見てもやむを得ない事実があって初めて「正当な事由」となるわけです。

労働契約においても「雇い止め」をするには正当な事由が必要です。会社側の都合だけで簡単に契約を終了できるわけではない、ということを覚えておきましょう。

事由の正しい使い方の例文集

では、実際にどう書けばいいのか、具体的な例文を見てみましょう。ビジネス文書では、感情を排して事実を淡々と書くのがコツです。

シーンNG例(理由)OK例(事由)
遅刻・欠席寝坊しました電車遅延のため(遅延証明書あり)
備品購入(稟議)便利そうだから既存PCの老朽化による業務効率低下の解消のため
人員採用忙しくて大変だから退職者に伴う欠員補充および事業拡大への対応のため

このように、「〜したいから」という願望ではなく、「〜という事実があるため」という書き方に変換するのがポイントですよ。

書類における事由の意味と書き方

ここからは実践編です。休暇届や退職届など、会社人生で避けては通れない書類での「事由」の書き方を解説します。

休暇届の事由は私用で良いか

有給休暇(年次有給休暇)を申請する際、事由欄に何を書くか悩みますよね。結論から言うと、「私用のため」または「私事都合により」で全く問題ありません。

労働基準法上、有給休暇の取得は労働者の権利であり、原則として詳細な理由を会社に伝える義務はないからです。遊びに行こうが家で寝ていようが、それは個人の自由なんですね。

ただし、チーム内のコミュニケーションとして「ちょっと旅行に行ってきます」と口頭で伝えるのはアリです。あくまで書類上は「私用」でOKということですね。

慶弔休暇申請時の事由の書き方

一方で、結婚式や葬儀などで「慶弔休暇(特別休暇)」を申請する場合は、具体的な記述が必要になります。これは、会社の就業規則に基づいて「休暇の対象になるか」「何日休めるか」を判断する必要があるからです。

  • 葬儀の場合:「祖父の葬儀に参列するため」(続柄が重要)
  • 結婚式の場合:「友人の結婚式に出席するため」
  • 公的手続き:「役所での転出入手続きのため」

会社によっては会葬礼状の提出を求められることもあるので、嘘偽りなく正確に書くことが大切ですよ。

退職届の事由は一身上の都合か

退職届における事由の書き方は、その後の手続きやキャリアに関わる重要なポイントです。基本的には、自分の意思で辞める場合(転職、結婚、介護など)は、「一身上の都合」という定型句を使います。

「給料に不満がある」「人間関係が辛い」といった本当の理由があったとしても、退職届という公的な書類には書きません。「一身上の都合」と書くことで、お互いに詳細を伏せて円満に契約を終了させる、というのが日本のビジネス慣習なんですね。

履歴書に書く際も、自己都合退職であれば「一身上の都合により退職」と書くのが一般的です。

会社都合退職における事由の注意点

ここだけは本当に注意してください。もし退職の理由が「解雇」「倒産」「退職勧奨(会社から辞めてほしいと言われて合意した)」などの会社都合である場合、絶対に「一身上の都合」と書いてはいけません。

会社都合なのに「一身上の都合」と書いてしまうと、失業保険(雇用保険)の受給開始が数ヶ月遅れたり、給付日数が減ったりする可能性があります。

会社都合の場合は、「部門縮小による整理解雇のため」や「貴社からの退職勧奨に合意したため」といったように、会社の事情であることを明確に記載しましょう。会社側から「一身上の都合と書いて」と言われても、事実が違うなら断る勇気が必要です。

まとめ:事由の意味を正しく理解する

「事由」という言葉は、単なる「理由」の言い換えではなく、客観的な事実に基づいていることを宣言するための重要なビジネス用語です。

感情や主観で語るのが「理由」、事実とロジックで語るのが「事由」。この違いを意識するだけで、稟議書の説得力が増したり、休暇届をスムーズに出せたりと、ビジネスシーンでの振る舞いが変わってきます。

特に退職時の「事由」の書き方は、自分自身の生活を守るためにも非常に重要です。言葉の意味を正しく理解して、賢く使いこなしてくださいね。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。法的な判断や手続きについては、専門家や関係機関にご相談ください。

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