Amazonでのショッピングは便利ですが、ご自身の購入履歴を他の人に見られたくない、またはリストを整理したいと考えることはありませんか。
多くの方がアマゾンでの購入履歴の削除方法を探していますが、実際にはいくつかの制約が存在します。
特に最近、これまで利用できた注文履歴を非表示にする機能が使えない状況になっており、戸惑っている方もいるかもしれません。
この記事では、購入履歴の削除に関するAmazonの公式な仕様から、機能が変更された背景、そしてプライバシーを守るための具体的な代替案まで、詳しく解説していきます。
- Amazonの購入履歴が完全に削除できるかどうかの結論
- 注文履歴を非表示にする機能の最新の仕様変更
- 購入履歴以外のプライバシー関連情報を管理する方法
- 履歴を完全に消去する唯一の方法とその重大な注意点
アマゾン購入履歴の削除に関する基本知識
・購入履歴の完全な削除は不可能
・PCから注文履歴を非表示にする手順
・注文履歴が非表示にできない今後の変更点
・非表示にした注文履歴を確認・復元する方法
・スマホのブラウザから非表示にする方法
購入履歴の完全な削除は不可能
まず最も重要な点として、Amazonのシステムでは、ユーザーが自身の購入履歴(注文履歴)を個別に、あるいはまとめて完全に削除する機能は提供されていません。これは、商品の保証期間の確認、返品・交換手続き、領収書の発行といったカスタマーサービスの提供や、会計上の記録保持など、様々な理由に基づいています。
したがって、一度行った注文の記録は、アカウントが存在する限りAmazonのサーバー上に残り続けます。家族とアカウントを共有している場合や、他人にPC画面を見られる可能性がある場合には、この仕様を理解しておくことが大切です。履歴を消せないという前提のもとで、プライバシーをどう守るかを考えることが現実的な対策となります。
PCから注文履歴を非表示にする手順
かつてAmazonには、注文履歴の一覧から特定の注文を見えなくする「注文を非表示にする(アーカイブ)」という便利な機能がありました。しかし、この機能の仕様が変更された点に注意が必要です。
以前の方法と現在の状況
以前は、PCサイトの注文履歴ページで、各注文の横に表示される「注文を非表示にする」というボタンをクリックするだけで、簡単にその商品を一覧から見えなくすることが可能でした。この方法は、最大500件までの注文に適用でき、多くのユーザーにとってプライバシー保護の有効な手段でした。
しかし、2025年5月をもって、新たに商品を非表示にする機能は廃止されました。現在、注文履歴のページを確認しても、以前あった「注文を非表示にする」ボタンは表示されなくなっています。このため、これから新たに見られたくない注文が発生しても、この方法で隠すことはできなくなりました。
注文履歴が非表示にできない今後の変更点
前述の通り、2025年5月15日頃をもって、Amazonで新たに注文を非表示にする機能は利用できなくなりました。この変更は、Amazonからの大々的な公式発表がなかったため、多くのユーザーが「ボタンが消えた」「非表示にできない」と混乱する原因となっています。
機能が廃止された明確な理由は公表されていませんが、システムの簡素化や、ユーザーの注文情報に関するポリシーの変更などが背景にあると考えられます。いずれにしても、これまでプライバシー対策としてこの機能に頼っていたユーザーは、別の方法を検討する必要があります。一部のユーザーからは、過去に非表示にしたはずの注文が再び一覧に表示されるようになったという報告も散見されるため、一度ご自身の注文履歴を確認してみることをお勧めします。
非表示にした注文履歴を確認・復元する方法
新たに注文を非表示にすることはできなくなりましたが、過去に非表示(アーカイブ)にした注文の記録が消えてしまったわけではありません。これらの注文は、専用のページから現在も確認したり、通常の注文履歴に再表示させたりすることが可能です。
非表示にした注文の確認手順
- PCまたはスマートフォンのブラウザでAmazonにログインします。(アプリからは操作できません)
- トップページから「アカウント&リスト」にカーソルを合わせ、「注文履歴」をクリックします。
- 注文履歴ページの上部にある、注文期間を指定するフィルター(例:「過去3か月」と表示されている箇所)をクリックします。
- 表示されたメニューの中から「非表示にした注文」を選択します。
- 過去に非表示へ設定した注文の一覧が表示されます。
注文を再表示(復元)する手順
非表示にした注文を再び通常の注文履歴一覧に戻したい場合は、上記の手順で「非表示にした注文」ページを開きます。各注文情報の下に表示されている「注文を表示する」というリンクをクリックするだけで、簡単に復元が完了します。この操作により、その注文は元の時系列の位置で再び表示されるようになります。
スマホのブラウザから非表示にする方法
スマートフォンのAmazon公式アプリからは、以前から注文履歴を非表示にする操作はできませんでした。しかし、スマートフォンのWebブラウザ(SafariやChromeなど)を使い、「PC版サイト(デスクトップ版サイト)」を表示させることで、PCと同様の操作が可能でした。
具体的には、ブラウザの設定で「デスクトップ用Webサイトを表示」を選択し、PCサイトと同じレイアウトで注文履歴ページにアクセスすることで、「注文を非表示にする」ボタンを利用できていたのです。
ただし、前述の機能廃止に伴い、この方法を使っても新たに注文を非表示にすることはできなくなりました。過去に非表示にした注文の確認や復元は、現在もスマホのブラウザをPC版表示にすることで操作できます。
アマゾン購入履歴の削除以外の履歴管理
・閲覧した商品を削除する方法
・今後の閲覧履歴を残さないための設定
・おすすめ商品や「再び購入」の削除
・最終手段はAmazonアカウントの削除
・アカウント削除に伴うリスクと注意点
閲覧した商品を削除する方法
注文履歴は消せませんが、あなたが「どの商品ページを見たか」という閲覧履歴は、ご自身で管理・削除が可能です。これにより、トップページやおすすめに表示される商品の精度をコントロールし、間接的にプライバシーを保護できます。
PCブラウザでの削除手順
- Amazonにログインし、「アカウントサービス」へ進みます。
- ページ下部にある「閲覧履歴」のタイル、または「おすすめ商品」セクション内の「閲覧履歴」リンクをクリックします。
- 閲覧した商品が一覧で表示されます。各商品の下にある「表示から削除」ボタンをクリックすると、個別に履歴から消すことができます。
- ページ右上にある「履歴を管理」をクリックし、「表示からすべての商品を削除」を選択すると、一括での削除も可能です。
スマホアプリでの削除手順
- Amazonショッピングアプリを開き、画面下部の人型アイコンをタップしてアカウントサービス画面を開きます。
- 「アカウントサービス」ボタンをタップし、再度表示される画面をスクロールして「閲覧した商品」を選択します。
- PC版と同様に、削除したい商品の下にある「この表示から削除する」をタップして個別に削除します。
今後の閲覧履歴を残さないための設定
毎回履歴を削除するのが面倒な場合は、閲覧履歴自体をAmazonに記録させないように設定を変更できます。
この設定を行うには、PCまたはスマホアプリから閲覧履歴のページを開きます。ページ上部に表示される「履歴を管理」というリンク(またはボタン)を選択すると、「閲覧履歴のオン/オフ」を切り替えるトグルスイッチが表示されます。このスイッチをオフに設定すると、それ以降に閲覧した商品は履歴として記録されなくなります。プライバシーを重視する方には有効な設定ですが、過去に閲覧した商品を探しにくくなるデメリットもあります。
おすすめ商品や「再び購入」の削除
閲覧履歴を消しても、Amazonのトップページなどに表示される「おすすめ商品」や、注文履歴ページにある「再び購入」のリストから、過去の興味や購入が推測される場合があります。これらの表示も個別に管理することが可能です。
「おすすめ商品」については、アカウントサービスの「おすすめ商品を正確にする」から、過去の購入品や評価した商品を「おすすめ商品に利用しない」と設定できます。
また、「再び購入」リストに表示させたくない商品がある場合は、その商品の「この商品を非表示にする」を選択することで、リストから見えなくすることができます。これは注文履歴の非表示機能とは別のもので、現在も利用可能です。
最終手段はAmazonアカウントの削除
どうしても購入履歴を含むすべての情報を完全に消去したい場合の唯一の方法は、Amazonのアカウント自体を閉鎖・削除することです。アカウントを削除すると、サーバーに記録されている個人情報や注文履歴も、関連ポリシーに従って消去処理の対象となります。
ただし、この方法はあまりにも影響が大きいため、実行する前には細心の注意が必要です。アカウントの削除は、Amazonのウェブサイトから「アカウントサービス」内の「データとプライバシー」セクションにある「Amazonアカウントを解約する」から手続きを進めることになります。手続きの過程で、失われるサービスやデータに関する詳細な警告が表示されますので、必ずすべてに目を通してください。
アカウント削除に伴うリスクと注意点
前述の通り、Amazonアカウントを削除することは、すべての関連サービスとの縁を切ることを意味します。これは単に購入履歴が消えるだけでなく、数多くのデメリットを伴うため、慎重な判断が求められます。
以下の表に、アカウント削除によって失われる主なデータや特典をまとめました。
カテゴリ | 失われるデータ・権利 |
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購入履歴・コンテンツ | 全ての購入履歴、Kindleで購入した電子書籍、Prime Videoの購入・レンタルコンテンツ、Amazon Musicの楽曲、Amazon Photosの写真データなど、全てのデジタルコンテンツへのアクセス権 |
アカウント情報 | プロフィール情報、配送先住所、支払い情報、作成したレビューや評価、ほしい物リスト |
会員特典 | Amazonプライム会員の資格と全ての特典(お急ぎ便、動画・音楽視聴など)、定期おトク便の設定 |
残高・ポイント | Amazonギフトカードの残高、Amazonポイントの残り残高 |
その他関連サービス | Audibleのオーディオブック、Amazonデバイス(Echo, Fire TVなど)との連携設定、Amazon Web Services (AWS) のアカウントなど |
このように、一度アカウントを削除すると、金銭的な価値を持つ残高や購入済みのデジタル資産もすべて失われ、元に戻すことはできません。購入履歴を消したいという一点のみを理由にアカウントを削除するのは、失うものが大きすぎるため、本当の最終手段と考えるべきです。
総括:【2025年最新】アマゾン購入履歴の削除は可能?非表示機能の現状と代替案
この記事では、Amazonの購入履歴の削除に関する様々な情報と、プライバシーを守るための具体的な方法について解説しました。最後に、本記事の要点を箇条書きでまとめます。
- Amazonの購入履歴はユーザー自身で完全に削除することはできない
- 注文履歴は商品の保証や返品対応などのために保持される
- 注文を一覧から隠す「非表示(アーカイブ)」機能が存在した
- 2025年5月をもって新たに注文を非表示にする機能は廃止された
- 現在、注文履歴ページに「注文を非表示にする」ボタンは表示されない
- 過去に非表示にした注文は専用ページから今でも確認できる
- 非表示にした注文は通常の注文履歴に再表示させることも可能
- これらの操作はPCサイトか、スマホのブラウザをPC版表示にする必要がある
- 購入履歴は消せないが「閲覧履歴」は削除できる
- 閲覧履歴は個別または一括で削除が可能
- 閲覧履歴を今後記録させないように設定することもできる
- おすすめ商品の精度や「再び購入」リストも個別に管理可能
- 購入履歴を消す唯一の手段はAmazonアカウント自体の削除
- アカウントを削除すると購入したデジタルコンテンツやギフト残高も全て失われる
- アカウント削除は取り返しがつかないため最終手段と考えるべき