「暑い中お越しいただき」の敬語と例文。ビジネスでの使い方

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「暑い中お越しいただき」の敬語と例文。ビジネスでの使い方

夏の厳しい日差しの中、わざわざ訪問してくれた相手に感謝を伝えたいとき、「暑い中お越しいただきありがとうございます」という言葉は非常に役立ちます。

この一言は、単なる夏の挨拶としてだけでなく、相手への深い配慮と敬意を示すための重要なフレーズです。

しかし、ビジネスシーンで使う際には、正しい敬語が使えているか、もっと適切な言い換え表現はないか、と悩む方も少なくありません。

また、この感謝を英語で伝えたい場面もあるでしょう。

この記事では、「暑い中お越しいただき」という表現の基本的な使い方から、ビジネスメールで役立つ具体的な例文まで、あらゆる角度から詳しく解説します。

記事のポイント
  • 「暑い中お越しいただき」の正しい意味と敬語表現
  • ビジネスシーンに応じた言い換えフレーズと具体的な例文
  • 訪問してくれた相手に感謝を伝えるメールの書き方
  • 使用する際の注意点や英語での伝え方
目次

「暑い中お越しいただき」の正しい使い方

・基本的な挨拶としての使い方
・目上の方にも使える正しい敬語
・ビジネスシーンで与える印象
・感謝がより伝わる言い換え表現
・使う相手や状況に応じた配慮

基本的な挨拶としての使い方

「お暑い中お越しいただきありがとうございます」というフレーズは、気温が高い日に相手が自分の場所まで足を運んでくれたことに対し、感謝と労いの気持ちを示す基本的な挨拶です。日本の夏は湿度も高く、移動するだけでも大変な労力を伴います。その状況を理解し、相手の行動に感謝することで、円滑な人間関係を築く第一歩となります。

この表現の根底には、相手の努力を認識し、その配慮に感謝するという日本特有の心遣いがあります。ビジネスシーンに限らず、プライベートで友人が家を訪ねてくれた際や、地域のイベントに参加してくれた方にかける言葉としても広く使われます。

したがって、この言葉は単なる天候に関する言及ではなく、相手への思いやりを形にしたコミュニケーションツールと言えます。口頭で伝えるのはもちろん、メールや手紙の冒頭に記すことで、文章全体に温かみを与える効果も期待できます。

🔹 概要まとめ

  • 「お暑い中お越しいただきありがとうございます」は、暑い日に来訪してくれた相手への感謝と労いを伝える基本的な挨拶。
  • 日本の夏は高温多湿であり、移動自体が負担であることへの配慮を含む。
  • 相手の努力を認め、感謝するという日本的な心遣いが表現の根底にある。
  • ビジネス・プライベートの両方で使用可能(訪問、イベント参加など)。
  • 口頭だけでなく、メールや手紙の冒頭に使うことで文章に温かみが生まれる。
  • 単なる気候への言及ではなく、思いやりのあるコミュニケーションの一環として機能する。

🔹 利用シーンと効果(表)

項目内容
使用場面暑い日に相手が訪問してくれた時(対面・イベント・集まりなど)
使用目的相手の労力に感謝し、労いの気持ちを表す
表現の意義日本特有の「気遣い文化」を反映し、人間関係の潤滑油となる
使用可能な形式口頭、メール、手紙(特に冒頭部分)
ビジネスでの効果相手への敬意・配慮を示し、信頼関係構築に寄与
プライベートでの効果相手との距離を縮め、温かな印象を与える

目上の方にも使える正しい敬語

目上の方に対して「お暑い中お越しいただきありがとうございます」と伝える際は、敬語の正しい用法を理解しておくことが不可欠です。このフレーズは既に丁寧な形ですが、構成要素を分解すると、より深く理解できます。

  • お越しいただき: 「来る」の尊敬語である「お越しになる」と、「もらう」の謙譲語である「いただく」が組み合わさった形です。相手の「来る」という行為を高めつつ、その恩恵を自分が受けた、という謙虚な立場を示します。
  • ありがとうございます: 丁寧語であり、感謝の意をストレートに表現します。

この組み合わせは、敬語として完成されており、社長や取引先の役員など、非常に目上の方に使用しても失礼にはあたりません。

さらに敬意を深めたい場合は、「誠に」や「心より」といった副詞を加えるのが効果的です。「本日はお暑い中お越しいただき、誠にありがとうございます」と表現することで、よりフォーマルで心のこもった感謝を伝えられます。

🔹 フレーズの敬語構造(分解と説明)

フレーズ部分敬語の種類解説
お越しいただき尊敬語+謙譲語の複合「お越しになる」=尊敬語で相手の行為を立てる、「いただく」=謙譲語で自分の立場を下げる。
ありがとうございます丁寧語ストレートな感謝の表現で、相手に失礼のない表現。

→ この組み合わせにより、相手への敬意と自分の謙虚さの両立がなされており、非常に丁寧かつバランスの取れた敬語表現です。


🔹 フォーマル度を高める副詞(+応用表現)

副詞用途応用例文(より丁寧な形)
誠に感謝・謝罪・挨拶に使う改まった副詞「本日はお暑い中お越しいただき、誠にありがとうございます。」
心より真心を込めた感謝や祝辞に「本日はお暑い中お越しいただき、心より感謝申し上げます。」
ご多忙の中相手の忙しさにも配慮した表現「ご多忙の折、お暑い中お越しいただき、誠にありがとうございます。」

🔹 使用対象と適切度

使用相手例この表現の適切度備考
直属の上司標準表現として問題なし
役員・社長・取引先「誠に」などを加えるとより丁寧
友人・同僚△(やや硬い)もう少しカジュアルな表現に調整可能

ビジネスシーンで与える印象

ビジネスシーンにおいて「お暑い中お越しいただきありがとうございます」という一言は、相手に礼儀正しく、配慮のできる人物という好印象を与えます。商談や会議の冒頭でこの言葉を添えるだけで、場の空気が和らぎ、その後のコミュニケーションがスムーズに進むきっかけになり得ます。

特に、厳しい気象条件下での訪問を当然とせず、その労力を具体的に言葉でねぎらう姿勢は、相手に対する尊重の念を示すことにつながります。これは、相手との信頼関係を構築する上で非常に大切な要素です。相手は「自分の状況を理解してくれている」と感じ、あなたやあなたの会社に対して、よりポジティブな感情を抱く可能性が高まります。

逆に言えば、このような気遣いの言葉が一切ないと、相手は機械的で冷たい印象を受けるかもしれません。小さな一言ですが、ビジネス関係をより温かく、長期的に良好なものへと育てる力を持っているのです。

🔹 与える印象と効果

  • 礼儀正しく配慮のある人物として好印象を与える
  • 商談・会議などでの場の緊張を和らげる効果がある
  • 相手の労力を当然視せず、ねぎらう姿勢を示す
  • 「自分の状況を理解してくれている」と相手に感じさせる
  • 結果的に、信頼関係の構築や関係性の向上につながる

🔹 使用による効果とリスク(表)

項目内容
ポジティブな効果・丁寧さや配慮のある印象を与える
・ビジネスの関係構築にプラス
・空気が和らぎ、話しやすい雰囲気に
使用しない場合・無機質・事務的・冷たい印象を与える可能性
・「気遣いがない人」と思われるリスク
言葉の重み・たった一言でも、相手への敬意・信頼感を強化する力を持つ

🔹 シーン別の効果的な使い方(簡易マトリクス)

シーン言葉を添える効果
初対面の商談印象形成に大きく寄与。第一印象が丁寧で信頼感あるものに。
継続的な取引先関係の深化に役立ち、「配慮が持続する人」と認識される。
会議や社内打ち合わせ場の空気が和らぎ、発言や議論がしやすくなる雰囲気づくりに貢献。

感謝がより伝わる言い換え表現

「お暑い中お越しいただきありがとうございます」は便利な表現ですが、毎回同じでは紋切り型に聞こえてしまう可能性もあります。状況や相手との関係性に応じて、他の表現を使い分けることで、より深く感謝の気持ちを伝えられます。

ここでは、いくつかの言い換え表現を目的別に紹介します。

🔹 言い換え表現一覧(目的・ニュアンス別)

言い換え表現主なニュアンス・使用場面
ご足労いただき、誠にありがとうございます天候を問わず使用できる丁寧な定番表現。「労をねぎらう」気持ちが強く出る
炎天下の中、お越しいただき恐縮です暑さの厳しさをより具体的に描写し、申し訳なさ・恐縮の念を強調。
時節柄、ご自愛ください感謝+相手の体調・健康を気遣うフレーズ。メールや手紙の締めに適す
貴重なお時間をいただき、ありがとうございます暑さよりも相手の時間的価値に感謝する場面に最適。ビジネスの場で特に好まれる表現
暑い中わざわざお越しいただき、誠にありがとうございました口頭でも使いやすい少しカジュアルな丁寧表現。「わざわざ」の語感で特別な配慮を伝えられる
本日は大変なお天気の中、ご訪問いただき心より感謝申し上げます天候+感謝+丁重な言い回しの組み合わせで、役員・来賓対応にも適する格式高い表現

これらの表現を覚えておくと、語彙のバリエーションが豊かになり、相手や状況に最もふさわしい感謝の伝え方ができるようになります。単純に言葉を置き換えるだけでなく、その言葉が持つニュアンスを理解して使い分けることが鍵となります。


🔹 使い分けのポイント

  • 相手の立場が上位の場合:謙遜や恐縮の気持ちを込めた「恐縮です」「ご足労」などを活用。
  • メールや文書で使う場合:丁重かつ締まりのある「ご自愛ください」「心より感謝申し上げます」などが適す。
  • カジュアルな場面でも礼儀を保ちたい場合:「わざわざ」「暑い中」など、話し言葉に近い柔らかさを加味。
  • 感謝の対象が労力ではなく時間の場合:「貴重なお時間をいただき〜」とすることで焦点を明確に。

使う相手や状況に応じた配慮

この感謝の表現を用いる際は、誰に、どのような状況で伝えるかを考慮することが大切です。画一的な対応ではなく、相手に合わせた配慮が伝わることで、言葉の価値はさらに高まります。

目上の方や重要な顧客に対して

前述の通り、敬語として正しい表現ですが、より丁寧さを出すために「本日は、ご多忙の折、ならびにお暑い中お越しいただき、誠にありがとうございます」のように、多忙であることへの配慮も加えると、より一層敬意が伝わります。

同僚や気心の知れた相手に対して

社内の同僚など、比較的近い関係性の相手であれば、「暑い中ありがとう!助かります」といった、少し砕けた表現でも問題ない場合があります。ただし、相手の役職や年齢を考慮し、丁寧さを失わない範囲での調整が必要です。

屋外イベントなどの参加者に対して

屋外で開催されるイベントやセミナーの参加者全体に向けて挨拶する場合は、「本日は大変お暑い中、本イベントにご参加いただき、誠にありがとうございます。皆様、水分補給を忘れず、体調には十分お気をつけください」のように、熱中症対策を促す具体的な気遣いの言葉を添えると、主催者としての配慮が示せます。

このように、相手の立場やその場の状況を想像し、一言付け加えるだけで、あなたの感謝の気持ちはより深く、温かいものとして相手の心に届くはずです。

🔹 相手・状況別:配慮を込めた適切な表現例

相手・状況表現例配慮のポイント
目上の方・重要な顧客「本日は、ご多忙の折、ならびにお暑い中お越しいただき、誠にありがとうございます。」多忙さ+暑さの両面への配慮を明示。格式を保ちつつ、丁寧さを強化。
社内の同僚・近しい関係の相手「暑い中ありがとう!助かったよ」
または「暑い中来てくれてありがとう、助かります」
フレンドリーながらも敬意は保つ。砕けすぎず、関係性に応じて言葉を調整。
イベントやセミナーの参加者全体「本日は大変お暑い中、本イベントにご参加いただき、誠にありがとうございます。どうぞ体調管理にご留意ください。」集団に向けた感謝+健康への配慮で、主催者としての責任感・気遣いを伝える。
採用面接に来た応募者「本日はお暑い中、当社までお越しいただき誠にありがとうございます。お気をつけてお帰りください。」緊張感がある場面で、感謝+安心感を与える一言を。
高齢の来訪者「暑さの厳しい中お越しいただき、誠にありがとうございます。どうぞご無理のないようお過ごしください。」健康や体力面への配慮が伝わるよう柔らかく丁寧に。

🔹 配慮を伝えるためのポイント

  • 「ご多忙の折」や「ご足労」など、状況を見て敬意を補強する語句を加える
  • 相手の年齢・役職・関係性に応じて、敬語のレベルや親しみの度合いを調整する
  • 「水分補給を」や「体調管理を」など、具体的な気遣いの文言を添えると印象が深まる
  • 文面でも口頭でも、「ありきたり」で終わらせず、ひと言付け加えることが鍵

「暑い中お越しいただき」のビジネスでの実践例

・ビジネスでそのまま使えるメール作成術
・状況別にわかる具体的な例文
・使用する際に気をつけたい注意点
・「暑い中お越しいただきありがとうございます」は英語で?

ビジネスでそのまま使えるメール作成術

ビジネスメールにおいて、「お暑い中お越しいただきありがとうございます」というフレーズは、訪問してくれた相手への感謝を示す際の定番です。主に、会議や商談後のフォローメール(お礼メール)の冒頭で使用します。

メールを作成する際のポイントは、感謝の言葉だけでなく、その日の打ち合わせ内容の要約や、次のアクションについて簡潔に記載することです。これにより、相手は感謝されていると感じると同時に、話した内容を再確認でき、ビジネスがスムーズに進行します。

メールの構成(PREP法)

  1. Point(結論): まずは感謝を伝える。「本日はお暑い中お越しいただき、誠にありがとうございました。」
  2. Reason(理由): なぜ感謝しているのか(会議が有意義だったことなど)を具体的に述べる。「〇〇様からいただいたご意見は、今後のプロジェクトを進める上で大変参考になりました。」
  3. Example(具体例): 会議で決定した事項や、送付する資料について触れる。「ご依頼のありました資料を添付いたしましたので、ご査収ください。」
  4. Point(結論): 最後にもう一度、今後の関係性構築に繋がる言葉で締めくくる。「引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます。」

この構成を意識するだけで、相手に意図が伝わりやすく、かつ丁寧な印象を与えるメールを効率的に作成できます。

🔹 ビジネスでそのまま使えるフォローメール例(PREP法)

件名:本日のご訪問のお礼(〇〇株式会社 ○○様)


〇〇株式会社
○○様

いつも大変お世話になっております。
株式会社△△の□□でございます。


本日はお暑い中お越しいただき、誠にありがとうございました。

お忙しい中にもかかわらず、貴重なお時間を頂戴し、誠に感謝申し上げます。
本日の打ち合わせでは、〇〇様からのご提案やご意見を伺い、今後のプロジェクト推進にあたり大変参考となりました。

また、ご依頼いただきました資料を本メールに添付しておりますので、どうぞご査収ください。
内容についてご不明点等ございましたら、いつでもお申し付けくださいませ。


今後とも、変わらぬご支援とご指導のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

敬具


株式会社△△
営業部 □□(フルネーム)
メール:xxx@△△.co.jp
電話:03-1234-xxxx


🔹 応用のポイント

  • 「本日は~誠にありがとうございました」:感謝+天候配慮で自然な導入に。
  • 「資料を添付いたしました」:具体的なアクションと誠意を明示。
  • 締めの再感謝+今後の関係性強調:相手にとっての「余韻」が丁寧で好印象に。

状況別にわかる具体的な例文

口頭で伝える場合とメールで伝える場合、またシチュエーションによっても表現のニュアンスは変わります。ここでは、いくつかの具体的な例文を紹介します。

これらの例文を参考に、自社の状況や相手との関係性に合わせて調整してご活用ください。

🔹 1. 会議・商談で相手を迎えるとき(口頭)

例文:

「本日はお暑い中、弊社までお越しいただき誠にありがとうございます。どうぞ、そちらにおかけください。」

ポイント:最初にねぎらいと感謝、すぐに案内の動作を続けるとスムーズ。


🔹 2. イベントやセミナーの冒頭挨拶(司会者・主催者)

例文:

「皆様、本日は大変お暑い中、当セミナーにご足労いただき、心より御礼申し上げます。
なお、開始にあたりまして、お手元の資料をご確認くださいますようお願いいたします。」

ポイント:感謝+案内を簡潔に。全体に向けての語りかけにふさわしい丁寧な敬語を使う。


🔹 3. 訪問後のフォローメール(ビジネス)

件名: 本日のお打ち合わせの御礼
本文冒頭例:

株式会社〇〇 〇〇様

いつも大変お世話になっております。株式会社△△の△△でございます。

本日はお暑い中お越しいただき、誠にありがとうございました。
貴重なお話を伺うことができ、大変有意義な時間となりました。

ポイント:まずは感謝、続いて当日の内容や印象、今後のアクションへとつなげる構成が理想的。


🔹 4. 気心の知れた社内の人へのカジュアルな挨拶

例文(口頭):

「暑い中来てくれてありがとう、助かったよ!」

ポイント:敬語をやや崩しつつも、感謝の気持ちは明確に伝えるのが大切。


🔹 5. 採用面接など、応募者対応の丁寧な挨拶

例文:

「本日はお暑い中、ご来社いただき誠にありがとうございました。お帰りの際も、どうぞお気をつけて。」

ポイント:丁寧+安心感を意識。応募者に対しても敬意をしっかり示す。

使用する際に気をつけたい注意点

便利な表現である一方、使用する際にはいくつか注意したい点があります。TPOをわきまえない使い方をすると、かえって相手に違和感を与えてしまう可能性もあるため、以下の点を押さえておきましょう。

第一に、天候との関連性です。この言葉は「暑い日」に使うのが前提です。例えば、梅雨の肌寒い日や、過ごしやすい気候の日に使うと、相手は「なぜ?」と不自然に感じてしまいます。定型句として無意識に使うのではなく、その日の気候に合わせて言葉を選ぶ意識が大切です。

第二に、相手の状況への配慮です。もし相手がオンラインで会議に参加した場合、物理的な移動は発生していません。その際に「お暑い中…」と伝えると、少し間が抜けた印象を与えかねません。オンラインの場合は、「貴重なお時間をいただきありがとうございます」など、時間に対する感謝を伝える方が適切です。

最後に、多用を避けることです。同じ相手とのメールのやり取りで、毎回冒頭に「お暑い中…」と書くと、機械的な定型文だと思われてしまう恐れがあります。時には「先日はありがとうございました」など、別の表現を挟むことで、より自然なコミュニケーションが生まれます。

🔹 使用上の注意点と具体例

注意点内容適切な対応・言い換え例
① 天候と合っていない場合梅雨の涼しい日や曇りの日に使うと不自然。
形だけの「季節挨拶」と誤解されることも。
→ 「お足元の悪い中」「ご多忙のところ」など、状況に即した表現を選ぶ。
② 移動がない相手の場合オンライン会議や電話など、移動が伴わないシーンで使用すると違和感。→ 「お忙しい中お時間をいただき、ありがとうございます」などに変更。
③ 多用によるマンネリ感同じ相手に毎回使うと「形式的」「機械的」と受け取られるリスク。→ 「先日はご来社いただきありがとうございました」など、表現を変える。

🔹 応用のためのチェックポイント

  • 実際に気温が高い日か? → 曇り・雨天・冷涼な日は別の表現に。
  • 相手は「実際に来訪」しているか? → オンラインなら「時間」に焦点を。
  • 相手とのやり取りの頻度は? → 継続的な関係では語彙の工夫が大事。

🔹 具体的な言い換えの一例

シチュエーション言い換え表現例
雨の日「お足元の悪い中お越しいただき、ありがとうございます」
オンライン会議「ご多忙のところ、お時間をいただき誠にありがとうございます」
同じ相手への繰り返しの連絡「先日はご来訪いただき、誠にありがとうございました」

「暑い中お越しいただきありがとうございます」は英語で?

グローバルなビジネスシーンでは、海外からの訪問者に対して英語で感謝を伝えたい場面も増えています。日本語の「お暑い中」というニュアンスを完全に一致させる定型句は英語にはありませんが、同様の感謝と配慮を示す表現はいくつか存在します。

相手の労力をねぎらう気持ちを伝えたい場合は、以下のような表現が使えます。

  • Thank you for coming all this way in this heat.
    • (この暑さの中、はるばるお越しいただきありがとうございます。)
    • “all this way”(はるばる)と “in this heat”(この暑さの中)を組み合わせることで、日本語のニュアンスにかなり近くなります。

よりシンプルに、丁寧な感謝を伝えたい場合は、以下のような表現が適しています。

  • Thank you for making the trip to our office today.
    • (本日は弊社までお越しいただきありがとうございます。)
    • 天候に直接触れず、移動してくれたこと自体に感謝する、より汎用的なフレーズです。

フォーマルな場で、特に相手への配慮を強調したい場合は、次のように表現することもできます。

  • We appreciate you taking the time to visit us, especially with the current weather.
    • (特にこのような天候の中、お時間を割いてご訪問いただいたことに感謝いたします。)
    • “appreciate” を使うことで、より丁寧で深い感謝の意を示せます。

相手との関係性や状況に応じて、これらのフレーズを使い分けることで、海外のビジネスパートナーにもあなたの心遣いが伝わるでしょう。

🔹 基本のニュアンス別 英語表現一覧

日本語のニュアンス英語表現例解説・適した場面
この暑さの中、わざわざ来てくれて感謝Thank you for coming all this way in this heat.暑さ+距離の労力に感謝。親しみを込めつつ丁寧。対面挨拶にも◎
ご訪問そのものに丁寧に感謝Thank you for making the trip to our office today.汎用的かつ自然。天候を含まず、どんな日でも使える表現。
天候への配慮も含んだフォーマルな感謝We appreciate you taking the time to visit us, especially with the current weather.「特にこのような天候の中で」と丁重さをプラス。フォーマルなビジネスメール向き。
暑い中の労をねぎらう軽やかな口調It must have been quite a journey in this heat—thank you again for coming.カジュアルな場面で自然な気遣いを伝える。会食やカジュアルミーティング向き。
特に丁寧に労力と時間に感謝(メール・書面)We truly appreciate the effort you made to visit us on such a hot day.「労力(effort)」という単語で感謝の度合いが深まる。

🔹 選び方のポイント

  • 暑さに触れたいとき → “in this heat” や “on such a hot day” を加える
  • フォーマルにしたいとき → “We appreciate…” や “We truly appreciate…” を使う
  • シンプルに済ませたいとき → “Thank you for making the trip…” だけでも十分丁寧

🔹 応用フレーズ例(ビジネスメール文頭)

Dear Mr. Smith,

Thank you very much for making the trip to our office today.
We truly appreciate your visit, especially given the extremely hot weather.

It was a pleasure meeting with you, and we found our discussion very productive.

総括:「暑い中お越しいただき」の敬語と例文。ビジネスでの使い方

この記事では、「お暑い中お越しいただきありがとうございます」という表現について、多角的に解説してきました。最後に、本記事の重要なポイントをまとめます。

  • 夏の来客対応で基本となる感謝の挨拶
  • 相手の労力と時間を気遣う気持ちが伝わる
  • 円滑な人間関係を築くための重要なフレーズ
  • 目上の方には「いただき」など謙譲語を正しく使う
  • 「誠に」や「心より」を加えるとより丁寧になる
  • ビジネスシーンでは礼儀正しく配慮ある印象を与える
  • 商談や会議の冒頭で使うと場が和みやすい
  • 「ご足労」や「炎天下」などの言葉で言い換え可能
  • 状況に応じて表現を使い分けると感謝が深まる
  • メールでは会議後のお礼として冒頭に記載する
  • PREP法を意識すると伝わりやすいメールになる
  • 実際に暑い日に使うのがマナー
  • オンライン会議など移動がない場面では使わない
  • 英語では “Thank you for coming in this heat” などで表現できる
  • 相手や状況に合わせた一言を添えることが大切
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